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ファイバーレーザー溶接機の安全性と作業環境への配慮

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ファイバーレーザー ダブルワイヤー

はじめに

 

ファイバーレーザー溶接作業者は、その精度、効率性、汎用性により、製造業界に革命をもたらしています。しかし、安全な作業環境を確保し、安全手順を遵守することは、事故を防止し、生産性を維持するために極めて重要です。本ブログでは、ファイバーレーザー溶接作業を使用する際の安全と作業環境に関する主な考慮事項について、製造業者の方々にご案内いたします。

ファイバーレーザー溶接機の原理と仕組みやファイバーレーザー溶接機のメリットについてはこちらの記事がオススメです。

目次

  1. ファイバーレーザー溶接の安全性について
    ・レーザー溶接における安全の重要性
    ・ファイバーレーザー溶接機と従来の溶接方法の違い
  2. レーザーの危険性を理解する
    ・レーザーの分類と関連するリスク
    ・目と肌を守るための対策
  3. 安全で効率的な作業環境の設計
    ・安全で効率的な作業スペースの設計
    ・適切な換気システムの実装
  4. 必須の安全対策と防護措置
    ・最新のレーザー溶接機に搭載された安全機能/レーザー保護メガネ
    ・安全装置(パーテーション)の導入:インターロック機能とビームシャッター
  5. 安全基準の維持
    ・定期的な安全教育と訓練プログラムの構築
    ・事故発生時の対応手順と緊急プロトコル
  6. まとめ


1.ファイバーレーザー溶接の安全性についての導入


レーザー溶接における安全の重要性

  • ファイバーレーザー溶接機は、その強力なツールであり、高い精度と短いダウンタイムといった大きな利点を提供します。しかし、その使用には一定のリスクが伴います。製造業者は、作業員を保護し、作業がスムーズに進行するように、安全を最優先に考えなければなりません。

ファイバーレーザー溶接機と従来の溶接方法の違い

従来のアーク溶接とは異なり、ファイバーレーザーは高強度で作業を行うため、より包括的な安全対策が必要です。日焼け止めを塗ったり、フルフェイス型の面を使用する必要はないですが、ファイバーレーザーの特性や従来の溶接機との違いを理解することで、適切な安全対策を実施することができます。

 

2.レーザーの危険性を理解する




レーザーの分類と関連するリスク

ファイバーレーザーシステムは、通常「クラス4」に分類され、これは最も危険なカテゴリーに属します。レーザービームへの直接接触や反射でも、深刻な目や肌の損傷を引き起こす可能性があります。これらの高出力レーザーに伴うリスクを理解することが重要です。




ファイバーレーザーの健康リスク:目、皮膚、呼吸器


ファイバーレーザー溶接による放射線は、視覚器官や皮膚に深刻なダメージを与える可能性があります。特に、網膜や角膜への損傷は、視力の低下や失明を引き起こすことがあります。また、溶接作業中に発生する煙やガスには、金属蒸気や有害化学物質が含まれている場合があり、適切な換気システムが整備されていない場合、作業者の呼吸器にも影響を与えるリスクがあります。

溶接をする際に注意するべきポイントは、「真向かいに人がいないこと」「手をガントーチの近くに置かない、もしくは溶接する材料の下の部分に手を添える」です。
特に手を置く位置を間違えると、手に重大な火傷を負います。また軍手ではファイバーレーザー光が貫通しますので、必ず革手袋を使用してください。





3. 安全で効率的な作業環境の設計




レイアウトの重要性:作業エリアの区分けと安全措置

レーザー溶接作業を行うエリアは、他の作業エリアと明確に区分けされ、アクセスが制限されるべきです。遮光カーテンやレーザー保護パネルを設置することで、外部へのレーザー光の漏洩を防ぐとともに、周囲の作業者を保護することができます。また、溶接エリアには明確な標識を設置し、立ち入り禁止区域を明示することも重要です。

 



換気と排煙システムの導入による環境保護

溶接作業中に発生する煙や有害ガスは、作業者の健康に深刻な影響を与える可能性があるため、換気システムや排煙装置を適切に設置する必要があります。局所排気装置を使用することで、発生源から有害物質を効率的に除去し、作業環境の空気質を維持します。特に閉鎖された作業スペースでは、換気が不十分な場合、健康リスクが高まるため、常に新鮮な空気を供給できるシステムを導入しましょう。

 

4. 必須の安全機器と防護措置

 

最新のレーザー溶接機に搭載された安全機能/レーザー保護メガネ

現代のファイバーレーザー溶接機には、安全インターロック、非常停止ボタン、ビームエンクロージャーなどの安全機能が標準装備されています。これらの機能は、安全が確保されていない場合、操作を自動的に停止させる役割を果たします。

レーザー安全メガネは、レーザーの波長に応じて異なる仕様が必要です。ファイバーレーザーの波長に対応した認証済みのメガネを選択することが、作業者の目を守るためには不可欠です。また、溶接作業時には、防護服も必須です。特に、露出部分が少ないデザインで、耐火性のある素材を使用した保護服が推奨されます。

安全装置の導入:インターロック機能とビームシャッター

 現代のファイバーレーザー溶接機には、インターロック機能が搭載されており、作業者が保護具を着用していない場合や、安全装置が正しくセットされていない場合には、レーザーの発射が自動的に停止します。また、ビームシャッターなどの物理的な障壁も、作業エリア外へのレーザー光の漏れを防ぐための重要な機能です。




5. 安全基準の維持

 

定期的な安全教育と訓練プログラムの構築

ファイバーレーザー溶接機の安全な操作には、十分な知識と経験が必要です。作業者に対する定期的な安全教育や、緊急時の対応訓練を行うことで、事故のリスクを大幅に低減できます。新しいスタッフだけでなく、経験豊富な作業者に対しても定期的にリフレッシュトレーニングを実施し、最新の安全技術や手順を常に把握してもらうことが重要です。

事故発生時の対応手順と緊急プロトコル

万が一、ファイバーレーザー溶接作業中に事故が発生した場合、迅速かつ適切に対応するための緊急プロトコルを予め策定しておくことが重要です。作業エリアには非常停止ボタンを複数配置し、誰でもすぐに操作できるようにしておきます。また、作業員全員が緊急停止手順や避難ルートを熟知していることが不可欠です。定期的に緊急訓練を実施し、事故が発生した際の迅速な行動が取れるように備えましょう。

さらに、応急処置キットや消火器などの安全装置を作業エリアに配置し、すべての作業者がこれらの使い方を訓練によって習得していることを確認します。特に、レーザーによる目や皮膚の損傷は時間が経過するほど悪化する可能性があるため、初期対応が極めて重要です。医療機関への迅速な連絡と事故報告システムの整備も怠らないようにします。


まとめ:

安全で効率的な作業環境を維持するための重要なポイント

ファイバーレーザー溶接機の導入は、製造業において高い生産性と効率性をもたらしますが、その安全性を確保するためには、適切な作業環境の整備と継続的な安全対策が欠かせません。本記事で解説したように、レーザーの危険性に対する理解、作業スペースの適切な設計、安全装置や保護具の使用、作業者のトレーニング、そして法令順守が、ファイバーレーザー溶接の成功と安全運用の鍵となります。

ファイバーレーザー溶接機を安全に導入・運用することで、企業はその技術的なメリットを最大限に活用しつつ、作業員の安全を守り、効率的な生産環境を維持することができます。

ファイバーレーザー溶接機の導入や安全対策についてお悩みの方は、ぜひ当社にご相談ください。

当社では、最新のファイバーレーザー溶接機に加え、安全対策や作業環境の設計に関する専門的なアドバイスも提供しております。最適なソリューションをご提案し、貴社の生産性向上と安全性確保をお手伝いいたします。

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日東産業株式会社
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